神社へ月に一度の「月参り」へ。自分の心と向き合う時間を|小野照崎神社取材

ライフスタイル旅行・お出かけ
2022/09/22

せわしなく日々が過ぎていき、四季を感じる余裕もない…そんな方はぜひ月に一度、神社へ参拝してみてはいかがでしょうか。「月参り」を習慣にすることで得られる“いいこと”は実はたくさんあります。

「月参り」について小野照崎神社(おのてるさきじんじゃ、東京都台東区下谷2丁目13-14)の権禰宜・小野亮貴さんに詳しくお話をうかがいました。

「月参り」は神様の前で素直になれるひととき

ーー「月参り」とは何でしょうか?

「月参りとは、月に一度ないし二度、日にちを決めて参拝することです。神社は『神様のお住まいになる清浄な場所』であり、私たちが神様と心を通わせる『祈りの場所』。神様の前で素直な自分になって、お祈りをしてください。」

ーー月参りをするとどんな良いことがあるのでしょうか?

「日々忙しく過ごしている方でも、神社に来ることで、一度立ち止まって自分の心と向き合うことができます。神様の前でなら、着飾ることなく素直な自分になれると思いますので、ありのままの自分に戻って、神様へ伝えたい思いや願いを言葉にする。それを月に一回積み重ねていくことで、心が整ったり、自分自身が変化していくこともあると思います。また、神様の御前で真摯にお祈りをして実際の体験として神様を感じることで、心の距離も縮まり、より明確に安心感をもって、親しくお参りができるようになれるのでないかと思います。」

ーー神様も、会う回数が多いとより親しくなれるのですね!具体的に、どんなことをお祈りしたら良いのでしょうか?

「どんなことでも良いですよ。ただ、月参りが習慣化されると、神様との関係性の中でのお祈りとなりますから、毎月毎月特別なお願い事をするというよりも、自然と日々の感謝をして、近況のご報告をして、今月はこのように過ごしたいです、こういう形で努力をしたいと思います、という内容に変化していかれるのではないでしょうか。」

ご縁のある神社へ毎月訪れること

ーー月参りに参拝する神社はどのような神社が良いのでしょうか?

「ご自身にご縁のある神社が良いですね。お住まいの土地の神社である氏神神社や、通勤途中にある神社、訪れると気分が晴れやかになるような“気”の合う神社…など。また、ご利益をいただきたい神社でも良いと思います。毎月同じ神社に訪れる方が良いので、継続しやすいようお住まいや職場のお近くの氏神神社がおすすめです。」

ーー氏神様ですか。どこが自分の氏神神社なのかを知らない方も多いかもしれませんね。

「お近くの神社や各県の神社庁に問い合わせると教えてくれます。東京都であれば東京都神社庁にお問い合わせいただければ、快くご対応いただけると思います。」

自然を感じることも楽しみの一つ

ーー氏神神社、早速調べてみたいと思います!ちなみに、月参りは1日と15日に参拝するのが良いと言われているようですが、なぜでしょうか?

「1日は1か月の始まりとして、前の月の御礼と新しい月の祈念。15日は月の半ばの経過報告のようなイメージです。1日と15日が望ましいとされていますが、それ以外の日でも大丈夫ですよ。毎月足を運んで継続的にお参りすることが第一義ですので、まずはご自身のご都合に合う形でお参りいただければと思います。」

ーー1日と15日に絶対ということではなくて良かったです…。でも、神社を訪れると清々しい気持ちになれるので、「月参り」を習慣にするのは素敵なことだと思います。

「神様の前で、飾らない素直な本来の自分に立ち返って、感謝をしたり、ご報告をしたり、立ち止まって振り返って省みて、お護りとお導きをいただくこと、定期的に自分を取り戻す習慣をつくることが大切なのだと思います。神社には必ず緑があり、四季があります。普段は自然を感じることができていない方も、神社に来ることでおのずと自然に触れることができます。木や花を見て、虫の声を聞いて、空を見上げて、ただある今を五感をすべて使って感じていただく…そういう時間も楽しんでほしいです」

小野照崎神社 Information

小野照崎神社

東京都台東区の入谷駅から程近い神社。御祭神は、百人一首にも撰された平安初期有数の歌人であり、漢詩は「日本の白楽天」と呼ばれ、その文才は天下無双、「その才は神に至る」と評される程の絵の大廈でもあった小野篁公(おの たかむら)。さらに、法律に明るい当代きっての学者で、参議という国の要職も務めました。

そんな多彩な才能にあやかり、学問・芸能・仕事にご利益があるとして、芸の道や仕事の成功を願う多くの人々が足を運んでいます。

小野照崎神社の8月特別御朱印(右と真ん中)。昨年の1枚(左)と合わせると3面の見開きに

最近では、ユニークな御朱印が話題に。移ろう季節や日本の文化を御朱印から感じられるようにと、月替わりの特別なあしらいの御朱印をいただくことができます。デザインがとってもかわいい!小野篁公や干支十二支をキャラクター化していたり、ラメ加工や夜光装飾がされていたりと、こだわりと遊び心がたっぷりなんです。

毎月1日には月替わりで季節の「待ち受け壁紙」を無料で配布中。詳しくは公式サイトをご確認ください。

小野照崎神社
東京都台東区下谷2丁目13-14
授与時間 9時〜16時
https://onoteru.or.jp/